30年前の今日 (4月8日) は、伊福部昭の名曲《交響頌偈「釈迦」》(1989) が初演された日です。
浄土宗東京教区青年会主催による「釈尊降誕会コンサート」
初演日:1989年4月8日
会場:ゆうぽうと簡易保険ホール
指揮:小松一彦
管絃楽:東京交響楽団
合唱:東京オラトリオ研究会、大正大学合唱団
合唱指揮:郡司博
《交響頌偈「釈迦」》を聴いて
私は無宗教ですが、この曲の荘厳さには、聴く度に神々さを感じずにはいられません。
日本では、年末にはベートーヴェンの交響曲第9番が演奏されるのが定番ですが、伊福部先生の「釈迦」も演奏されるべきだと思います。
因みに、「ベートーヴェンは交響曲第9番に合唱を付けるべきだったのでしょうか?」という外国人の質問に対し、伊福部先生は「彼は『交響曲』ではなく『交響的カンタータ』と名付けるべきでした」と答えていました。
─ Akira Ifukube Interview I by David Milner, Translation by Yoshihiko Shibata (Conducted in December 1992) ※現在リンク切れ
私が《交響頌偈「釈迦」》の生演奏を初めて聴いたのは、2004年5月31日にサントリーホールで開催された「伊福部昭 九十歳[卆寿]を祝うバースデイ・コンサート」でした。しかも、伊福部先生が近くの座席にお座りになったのには感激でした。
思えば、御存命の先生を拝見したのは、あのときが最後でもありました。数々の名曲を残して下さった伊福部先生に感謝いたします。
過去の演奏
演奏年月日 | 指揮者 | 管絃楽 | 合唱 | 合唱指揮 | 会場 |
1989年4月8日 | 小松一彦 | 東京交響楽団 | 東京オラトリオ研究会、大正大学合唱団 | 郡司博 | ゆうぽうと簡易保険ホール |
1991年1月19日 | 石井眞木 | 新交響楽団 | 合唱団OMP・千葉大学合唱団 | 東京芸術劇場 大ホール | |
1991年9月17日 | 井上道義 | 新日本フィルハーモニー交響楽団 | 合唱団OMP | サントリーホール | |
1997年10月4日 | 田中良和 | 札幌交響楽団 | さっぽろ旭山音楽祭合唱団ほか市民参加による合唱団 | 石丸基司 | 札幌コンサートホールKitara |
2004年5月31日 | 本名徹次 | 日本フィルハーモニー交響楽団 | 東京混声合唱団 | 甲田潤 | サントリーホール |
2014年5月31日 | 大植英次 | 東京交響楽団 | 東響コーラス | ミューザ川崎シンフォニーホール | |
2019年3月9日 | 井上道義 | 名古屋フィルハーモニー交響楽団 | グリーン・エコー | 荻野砂和子/河辺泰宏 | 愛知県芸術劇場 コンサートホール |
2025年2月14日 | 藤岡幸夫 | 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 | 東京シティ・フィル・コーア | 藤丸崇浩 | 東京オペラシティ コンサートホール |
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